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ほっこりする喫茶室


はじめに

関西にほっこりするという言葉があります。楽になったというような意味だそうです。電車の席にやっと座れてほっこり、家に帰ってお茶を入れてほっこりするそうです。

喫茶部


紅茶のおいしい入れ方

紅茶のおいしい喫茶店はとても少ないようです。銀座の有名なパーラーでも紅茶はお湯で薄められて最低な味でした。コーヒーの入れ方にはあれほどこだわるのに、なぜお茶の缶に書いてあることでもできないのか不思議です。ポットがあるといいのですが、大きめの急須でも結構です。お湯は沸騰直後、なるべく温度の高いお湯を使って下さい。お茶によって待ち時間が違うので、何度か最適時間をテストしておくことくらいが、コツになります。少し渋めがよく、ストレートで飲むととてもおいしい。大抵の人は蒸す時間が早すぎます。主にダージリンを味のベースにしますが、香り付けにフォションのラズベリー・ティーを1/3ほどブレンドしてみましょうと書いたのですが、何年も前にフォションのラズベリー・ティーを止めてしまいました。そこで探したのはマリアージュ・フレールで売っているフルーツの香りの付いたティー。凄く種類がありますので、好きなものを探してください。

ポットに人数プラス1杯分を小さじで入れます(これをポットに一杯という。)。規定時間待って、匙でかき混ぜてから、茶こしを使ってカップに注ぎます。これだけ。 時間は日本では4分が基準ですが、英国では7分くらいもありです。渋くなりますが、これが慣れると美味しいと思うようになるかも。
冬はポットが冷えないように布のカバーを掛けておきます。ティーカップも味の要素ですから、ティーの色を楽しむために純白(ボーン・チャイナ製がよい)で、外側の模様が楽しめる物がよいでしょう。幸い、輸入有名ブランドのカップも結構安くなりましたので、セットを用意しておくと、また楽しみが増えるというものです。

紅茶そのものがおいしいと言えば、思い出すのはネパールで最高というお茶をもらったときのことです。箱は薄っぺらで、印刷も安っぽく粗末なものでした。中身には、山羊の毛と思われるものが幾つか、それに干したコーンの粒が幾つか混じっていました。それが、味も香りもすばらしいこと、ハロッズだろうが、フォーションだろうが、トワイニングの特別なダージリンだとか、とても敵わないお味でした。

紅茶ではありませんが、、サンフランシスコのチャイナタウンで買った、1オウンス$100のウーロン茶を飲んだことがあります。香りがすばらしく、幸せな気分でした。


コーヒーのおいしい入れ方 ドリップで

最近、新しいドリップ器具が出てきたので、これで珈琲を入れています。今まで、サイフォンや普通のドリップ式など、色々試したのですが、なかなかおいしいコーヒーが出来ずに、挫折してました。結局、ブランウンのコーヒー・メーカーで煎れるというのが標準となってしまいました。ところが、ある日お店でV60(ハリオ)というドリップ器具を見つけ、この際なので、細いお湯を注げる専用ポットも買ってしまいました。
http://www.hario.com/seihin/v60.html
入れてみると、まず同じコーヒーとは思えない味のハーモニーが感じられるようになりました。つまり、混ざった一つの味ではなく、各要素に分かれるようになります。やや味は軽め、そして良いことは、冷えてもおいしく飲めるようになったことです。手間はかかりますが、それだけの価値があります。多少のコツはありますが、それは箱に書いてあることを守ることと、必ず注ぎ口の細い、コーヒー専用ポット(ケトル)を使うことと、入れ方を変えて出したコーヒーの味を比べることです。何度かやってみると、必ず喫茶店のコーヒーの味に近づくことが出来ます。高い豆でなくても、それなりにおいしくなりますので、ぜひ数時間練習してみましょう。それで身につけた、この簡単な技術は、一生あなたの財産となるでしょう。


コーヒーのおいしい入れ方 フレンチ・プレスで

フレンチ・プレスという、ガラスの筒とフィルターの付いた板がフタ部分にあるツマミで上下できるようになった器具があります。ドリップと違ってよいところは、金属フィルターを使っているので、毎回フィルターを替えなくてよいこと、ドリップのようにお湯を注ぐ技術が必要ないことです。欠点は、人によってでしょうが、珈琲が少し濁ることで、これは細かい粉がどうしてもフィルターを通ってしまうからです。同じ理由で、飲み終わるとカップの底に粉が残ります。それでも、専門家によると、珈琲の最高の味を出すことができる方式と言われています。

おいしいコーヒーの煎れ方は、もっぱら温度です。粉に因るのですが、90℃以下で煎れましょう。抽出時間は4分が基準です。粉は粗挽きですが、コーヒー・マシン用に売られているレギュラー・コーヒー(中挽き)でも美味しく煎れられます。粉をまずガラスの筒に入れて、沸騰した湯は熱すぎますので、コーヒーカップに入れて少し冷やすとよいでしょう。少し温度が下がったら、そのお湯をガラス器に注ぎ、蓋をして4分待ちます。時間が来たら、フィルターを下ろし(プレスする)、できたコーヒーをカップに注ぎます。これでおいしいコーヒーになったはずです。抽出時間、時間、湯温などを意識して入れれば、数週間くらいで喫茶店よりも美味しく感じるコーヒーが煎れられるようになると思います。 (1.24.10追加)


お湯の温度を考える

コーヒーの煎れるときの温度について、本によって違うことが書いてあります。それは粉や豆の具合によるのです。きちんとするには、粉・豆毎に自分で実験するのがよいと思いますが、一般的には以下の様にウェッブマスターは考えています。

 スーパーなどで売っている、粉のコーヒーは、大体90度以下がよいかも知れません。豆の場合は品質によります。良い豆であれば、沸騰直後のお湯でも構わないと思います。エグミや、嫌な苦さなどが出る場合は、温度を低めにすると良いでしょう。


コーヒ・ミルについて

珈琲を豆で買うか、挽いたものを買うかは、悩ましいところです。簡単なので、スーパーで売っている粉を普段使いで買っておくのもよいでしょう。ただ、安いだけの、珈琲とはとても思えない品質のものもありますので、よく確かめた方がよいでしょう。

 手挽きのミルについては、味はよいと思いますが、労力が結構大変なので、それを楽しむ人以外には、お勧めできません。一方、挽くのが楽な電動ミルですが、簡易のものでステンレスの板が高速で回って、豆を叩き割るタイプのものはあまり美味しく感じられません。チョット高いのですが、小さな喫茶店でも使っているプロ用の電動ミルをおすすめします。なぜか、簡易のミルより、ずっと味がまろやかに感じられます。(1.24.10追加)


ひな祭りは旧暦で

ほっこりしたついでに、ひな祭りと季節のことことを少しお話ししましょう。桃の節句であるひな祭りを3月3日にお祝いしてますが、本来桃は咲いてません。旧暦ですと、桃が咲くころになるわけです。ところが、今のお花屋さんは無理矢理早く咲かせた桃を売っていますので、それも季節感をずらしてしまうのです。それで、本来桃が咲くころには、桃は手に入らないというおかしなことになっています。

同じように、正月は旧暦では2月ころですから、立春がその辺りにあり、春が少しずつやってくるおめでたい感じとなるわけです。全て昔の行事の日付を新暦にそのまま置き換えて祝う愚をそろそろ直す時期ではないかと思うのですが、どうでしょうか。

五月晴れを「さわやかな五月の晴れ間」と間違えるのも同様で、本来梅雨の合間に晴れることですので。


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