HOMEへ戻る


   

新コーナー: 音質改善一行知識


はじめに

音質改善への一口知識をお送りします。凝縮して、できるだけ数行に収まるようにします。いつまで続くか分かりませんが、ぼちぼちと行こうと思いますので、よろしくお願いします。

スピーカーについての話

・アンプとスピーカーの組み合わせは無限にあり、そこから選ぶのも大変だ。いっそ、パワーアンプ内蔵のプロ用スピーカーを選ぶのもよいかも知れない。高めのものだと、部屋の音場補正もきちっとしてくれるので、ものぐさには最適である。ただ、元々録音がきちんと出来たかを確認するためのものなので、音楽性に欠ける嫌いはある。それでも、徒手空拳で満足な音になかなか達しない人には、この方法の方がずっと高いレベルに簡単に届くのだ。
・スピーカー・システムの形式、つまり2ウェイか3ウェイかとか、バスレフか密閉かとか、さらにはドーム・ツイーターがよいの、磁石がアルニコだからとか、色々言う人がいる。確かに音の傾向はそれぞれ違うのだが、自分がどのような音楽をどのような環境で聴くかを考えて、試聴を重ねてみよう。クラシックを聴くのにシングル・コーンはいかにも可哀想だが、その中でもかなりよいものはある。よく聴いて、好みの物を選ぶ。最初の買い物は、少し失敗するかも知れない。でも、それでよい。耳がよければ、3台目くらいで理想のシステムに出会えるだろう。
・一つ前に記したが、きちんとした低音が出るスピーカーは高価である。だが、よいサブウーファで補う方法がある。使用スピーカーとの音質の差があまりなければ、使うと効果的だ。ただ、サブウーファの低音は少し遅れ気味のものが多く、リズムに乗らないことがある。特に、ジャズなどの演奏では逆に邪魔になることさえある。よく調べてから買って頂きたい。
・きちんとクラシックを聴こうとすると、どうしても低音をきちんと出さなければならない。しかし、そのためのスピーカーが安くはないので頭が痛い。これは避けることができないので、困る。
・オーディオ・フェアに行くと、よく感じることだが、意外と実力が出ていないことがある。なかなかよいセッティングが会場ではできないものらしい。だから、つまらない音がしていたとしても、決めつけないこと。メーカーの試聴室でさえ、ときどき変な音がしていることもある。
・スピーカーの位置と聴取位置を調整してみよう。部屋によってはかなりピンポイントだが、音が甦るはず。
・スピーカーの下にコロを置いてみよう(丸い棒状のもの。前後に揺れるように入れる)。かなり音がよくなったように感じるだろう
・スピーカー内の接続にはコネクタが使われているものが多い。ここを直接半田付けするだけで、音がクリアになるだろう。ついでに、配線材を太い線に替えると、さらによくなるだろう。
・古いから遅れているということは、ことスピーカーに関しては当てはまらない気がする。1920年代後半のRCAやWesternのスピーカーは聴いた人が皆一様に驚くからである。聴いた人にしか分からない世界。だから、どんなチャンスでも逃さず聴いていただきたい。一度聴いておくと、現代のスピーカーを評価する助けにもなるのだから。
・スピーカーケーブル選びも難しいが、無難なのはBeldenのもの。値段もそれほど高くない。また、米国のホームセンターで手に入る、一般電灯用コードがよいという報告もある(ケーブルの項に詳細を書いた)。どちらも使っているが悪くない。

アンプについての話

・入力から出力(スピーカー)までの、どの部分もおろそかにしてはいけない。全てがチェーンのように繋がっているからである。

・ある機械の特性の問題を、逆特性の機械で補おうとしてはいけない。その先は泥沼である。素性のよい機械を選んでいこう。

・(New!) 最近、多くの「デジタル・アンプ」が出て来た。デジタルと言っているが、実は中間値のないパルス列を増幅しているのでデジタルに見えるからで、アナログ・アンプの一種のPWM(パルス幅変調方式)アンプである。パルス列は、スピーカーの手前のLCフィルタを通すことでアナログ信号に戻る。
しかし技術の違いから区別するためにもデジタル・アンプと言う名で呼ぶしかないだろう。 特徴は、トランジスタ式であるにも関わらず、真空管アンプの音に似ていると言う人が多い。 また、一般的なアナログ・アンプよりも低音がスムースに出、解像度が高く、しかも一部のトランジスタ式アンプの様にうるさくない。
だから、このアンプに取り替えた途端、今までよりもボリュームを下げても音楽が聴きやすくなり、低音がきれいに出、遠くまでよく通る音となる。 切磋琢磨したお陰か、かなり音のよいアンプが安価に提供されているので、既存メーカーには脅威であろう。
ただし、既成概念が強いので、一般の人が音がよいと思ってくれるまでは時間がかかるかも知れない。

・パワーアンプやパワード・スピーカーにボリュームが付いていれば、プリアンプはなくても音量も十分取れるのだが、そう言う場合でも、入れた方が遙かによいときがある。直接つないで、音がぼけているなぁと思った時に、プリアンプを入れてみたら、見違えるようによくなったことがある。CDプレイヤーなど、ドライブ力が意外にない場合があるからである。

・下手なコンポ・ステレオを買うよりも、パソコンにスピーカーを付けた方が音がよい場合がある。サウンド・ボードにONKYO製などのよいものを使うと、見違える。

・最近、PCオーディオと云うものが流行っている。CDより遙かに高精細度の音源が手に入る様になったこともあり、比較にならない凄い音が出るそうだ。ただ、ソフトやドライバーの相性があるようで、設定が難しい。そうなると、技術音痴のものには手が出ない。全てセットしたオーディオパソコン、できれば外観も操作もパソコンらしくないものがあるとよいのだが。

・音楽が好きな人のステレオは、それほど高級ではないのに、いい感じに聴こえるものがある。音のイメージがしっかりしているからではないか。
・特許何々回路、特種コンデンサ、特別なデバイス使用など、カタログに書いてあっても取りあえずは無視して、まず聴いてみよう。音はよいか、それ程よくないかしかない。
・広告で、映画館と同じ音が出ると宣伝しているAVアンプシステムがある。僕らの財布から出せるお金で、そんな物が手に入るわけがない。本当なら、映画館もそれを使うだろう。採用すれば、映画館の音響設備費がただ同然になるからである。
・アンプなどの中の話なのだが、入出力ターミナルに中の基板から接続する配線材でも音が変わる。信じられないことに、5僂らいの距離でも変化があるのだ。自分で実験してよければ改造してみよう。

アナログ・レコードについての話

・アナログレコードに興味を持つのは、お金が余っている人だけにしよう。ある程度よい音を出すには、すぐ50~100万円くらいは必要だろう。それなら、数万円のトランスポートと10~20万円の定評のあるDAコンバーターを買う方がずっと役に立つ。
・カートリッジを交換して楽しむ人は多いが、その時アームが安物だと、音は変化するがせっかくのカートリッジの力量を発揮していないのである。よいアームに取り付けたときの音の改善度に驚くに違いない。音の密度が変わってくる。出来れば、ユニバーサル型ではなく、摺動式ソケットを使ったものにしたい。ここでも音の改善が出来るのだ。私は実験の結果、ソケットを使わない方式にして、基本的にいつも同じカートリッジで聴いている(取り替えるのは面倒だが)。
・モノーラル・レコードは専用カートリッジで掛けてみよう。ステレオ・カートリッジより数段迫力のある音になる。
・最近のターン・テーブルで、もしコンセントからの電圧が交流100Vだけでなく、120Vも可能であれば(仕様で確認してみよう)、ステップアップ・トランスなど使用して120Vに上げて使ってみるとかなり音が元気になることがある。

ケーブルについて

・ケーブルをおろそかにしてはいけない。よいケーブルはアンプをワンランク上にしたほどの効果がある。プロ用によいものがある。オーディオマニア向けのものより、ずっと安くて効果的だ。何しろレコーディングに使っているのだから。
・何十万円もケーブルに使った人がふと昔使っていたケーブルに戻したら、そっちの方が好ましかったことに気づいた話は多い。高いケーブルは確かに音が変わる。でも、交換したときの興奮が収まったとき、本当に判断できるのだ。オーディオ・ショップでちょっと聴いたくらいでは、音の善し悪しが簡単に分からないのに大金を払い、大金を払ったから絶対によい音がしているはずだでは、自分の為にならない。
・高級オーディオのセッティングを何十年もやっているプロの人が、米国のホームセンターで普通に売っている電気スタンド用のコードをスピーカー・ケーブル用に推奨している。買ってみたが、被覆が厚く、しっかりとしたコードであった。250フィート巻で6000円くらいだったから、メートル当たり80円である。適材適所。

耳を作る

・オーディオ機器を購入するに当たって、自分の耳が出来ていないとなにがよいか分からない。
・耳をよくするには、よいシステムを聞きに行く。聞く時は批判的に、細かく聴く。沢山の音楽を聴く。CDでもLPでも。でも、生の音を時々聴いた方がよいだろう。耳の校正になる。三味線の音は再生が難しいので聴いておくべき。あと、ポップスが好きでもジャズ、クラシックは聴くべきだ。ポップスは音の複雑性が足りないモノが多い(再生が簡単)からだ。
・人がよい音だと言っても、鵜呑みにしないこと。自分で判断する。

その他の話

・どんな音楽を聴いているかで、その人の音楽知識の深さが分かるだろう。いくら高価なステレオを持っていても、ライブラリーが貧弱であれば、その人の耳は多分発展途上であろう。
・米国の高級オーディオを持っている人たちの間で、アップルのAirMac Expressの評判がよい。iTunesのライブラリーを無線LAN経由で受け取り、オーディオ装置のDAコンバータにつなげば、Voila!(ほらっ!)結構聴けるでしょ?。
・米国の高級オーディオを持っている人たちの間で、サブのステレオ用のCDプレイヤーとして、初期のプレイステーションの評判がよい。中古しかないが、多分数千円もしないと思う。
・人々は10年くらい経つと、以前捨てた物のよさに気づくようになるようだ。LPしかり、真空管アンプしかり。変化を促した業界人は何故気づかないのだろうか。熱病?
・人は時に違いがあるものを優れたものと勘違いすることがある。新技術、新トレンドと言われたものに、何度騙されたことだろう。
・同様に、新しいモノに夢中になると、違う方式のモノ、古くからあるモノを馬鹿にするようになる。しかし、あなたはエジソン蓄音機、大型蓄音機(ビクトローラやHMVの)の音を聴いたことがあるだろうか。RCAやWesternの1930年以前のスピーカーを聴いたことがあるだろうか。Westernの555のホーンシステムを聴いたことがあるだろうか。それらを聴いて比較をしてから、善し悪しを判断しても遅くない。
・人は保守的で、新しいアイディアを受け入れられないことがある。ちょっとした欠陥や実行での失敗を見て、本質的にはとても優れたアイディアをつぶすことがある。気を付けよう。
・自分の耳を信じよう。本や雑誌に書かれていることは、所詮他人の意見でしかない。
・オーディオフェアに通うのは、よい勉強になる。経験は何度も積むものだ。きっと、役に立つ。特に解説付きの試聴会では思わぬことに、気づかされることがある。気づきがあれば、あなたもあなたのオーディオ・システムの音も飛躍出来る。
・ある米国誌では、ベスト・コンポーネントを選ぶのに、値段別に分けてはいない。だから、時には価格が10倍、20倍しても、音質評価で負けている製品が出て来てしまうが、それが逆に評価結果の信頼性を高めているようだ。
・オーディオは結構長く続く趣味であり、だからこそ購入するときも、かなり長く使えるような機器を選ぶようにしたい。そうすれば、少しくらい高価でも思い切って手に入れることが出来る。因みに、ウェブ・マスターが今も使っているスピーカーは1980年頃購入したものだ。うまく鳴らせるには、15年くらいかかったが、それまで我慢して、手放さなくてよかったなと思ったものだ。

・金額に驚かないようにしたい。高くても使いこなしが難しかったり、変わった音質のものもある。100万円のケーブルを聴いたことがあるが、金属的な音がして、かなり聴きづらかったのだが、聴衆によっては感心している人たちがいたようだ。よい音がするはずだという頭で聴いたら、目が曇るのは間違いない。
・持つことによってしか理解できないモノがある。靴、時計、背広、車など、感性に関係するものだ。残念ながら、いくら雑誌を読んでも、カタログを見ても、お店に行っても、それだけでは分からないことが多い。一度、無理をしても、よいモノを所有してみるとよいだろう。たまたまシャトームートン・ロートシルトという高級ワインを飲んだことがある。あーそうだったのか。この味はいくら中級ワインを飲み続けても分からないだろうな、という味だった。渋みが絶妙。ただ深い。厳か。オーディオなら買えなくても、聴くことができる。経験しよう。
・人間の脳の処理能力には限りがあって、目を使うと、他の処理能力がかなり落ちる。だから、音と映像を同時に見ると、聴感は鋭さを失う。オーディオ試聴会でよく動く映像が映されていたら、音に自信がないのかも知れない。

TOPへ戻る
HOMEへ戻る