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予算別・環境別お勧めオーディオ・システム

はじめに ← この項目は書きかけ中です。環境が大幅に変わったからです

オーディオ・システムに何を選べばよいのか分からないという方もいるでしょうから、お勧めのオーディオ・システムを色々なシチュエーション毎に考えてみたいと思います。中には、極端すぎるとか、理解できないというようなことが書かれているかも知れませんが、そういう場合は無視していただきたい。間違っても、筆者にメールなどしないように。
基本的な考え方は、まずCD再生環境を確立することです。資金を効率的に使うためには、LP(アナログ)レコードの再生に手を出してはいけません。CDのみで、解像度の良い、しかもスムースな再生が出来ますので、ここに集中的に努力をまずしてみましょう。SACDについては、あればなお良いという態度です。ですから、評判の良い国産プレーヤーがCDとSACD両方再生できれば、それもよいでしょう。しかし、CD専用プレーヤーなら10万円でも結構良い音のするものが手にはいることも知っておいてください。

単に音楽を色々聴きたい方のシステム (低予算編1)

非常に安いのに何でも聞くことの出来るプレイヤーを通販などで売っている。価格は1万5千円から2万5千円くらいだ。それでも、カセットテープ、LPレコード、78回転の昔のSPレコード、CD、Bluetooth、音楽ファイル(USBメモリー内の)、AM/FMラジオなど。また、CD-RとかUSBメモリーに録音することも出来る。音も昔とは違い、安価なアンプ用ICがよくなったせいで、意外とよい。メーカーはTEACとかIONとか何社かある。聞いた話では、生産量が凄く多いので、この安さが達成できているとのこと。 普段聴きには、中途半端に安いコンポ(それでもこのプレイヤーよりは高いだろう)よりも好ましいと感じている。安いのでお薦めだ。
(12.20.19改)

初心者から中級者までのシステム (低予算編2、パソコンを利用して)

パソコンをお持ちの方には、USB端子に接続するDAコンバーターか、Bluetoothで送信するアダプタをUSB端子の差す方法がある。音の良さを取るなら、DAコンバーターであろう。DAコンバータは中華製のものがあり、多分1万円以下だ。大きさは手のひらに載せると一杯になるくらい。また、AudioQusetのDragonflyというスティック型の製品がある。出力はミニジャックなのでイヤフォンをつないでもよいし、パワーアンプをつないでもよい。1万円くらいの中ではかなりよい音だと思う。 そこに中華製デジタルアンプを繋ぎ、適当なスピーカーをつなげばよい。これは10〜20万円するようなサウンドバーみたいな薄くて長いスピーカーよりもよい音がする可能性が高い。 適当なスピーカーがなければ、取り敢えずパソコン用スピーカー(パワーアンプ内蔵であれば)で鳴ならしておいてもよい。外部パワーアンプを使うのであれば、スピーカー内のアンプを外して直結する手もある。低音の出方が変わり、音がクリアになって聴きやすくなるはずだ。もちろん、日本製の小さなスピーカーでもよいし、海外製でもDALIとか手ごろな価格のものもある。また、KEFのLS50もコストパフォーマンスがよい。聴き比べると、他の有名海外メーカーの価格も2〜3倍もする小型スピーカーより好ましかった。 (12.20.19)

初心者から中級者までのシステム (低予算編 3 最近の動向を考えて)

最近は、デジタル・アンプ、USB-DAC、低価格化したDAコンバーターなどが、巷にあふれている。そして、従来からのオーディオ誌は、それらに対応することが上手くできていないものがある。何故かというと、価格が安過ぎ、ゲリラ的な業者もいて、雑誌広告が取れないからである。

1.パソコン → USB-DAC → デジタル・アンプ
2.パソコン → パワー・アンプ付USB-DAC
3.CDトランスポート → DAコンバータ → デジタル・アンプ
0.5(?) コンポステレオ → デジタル・アンプ

現時点では、アナログ・アンプのよいものには、デジタル・アンプは勝てないが、上手くすると20万円クラスのアナログアンプよりもよいかも知れない。初心者向けの10万円くらいのアンプであれば、アナログに勝ち目は少ない(例外はいつでもあるが)。 それに最近日本のアンプメーカーでもHypexなどのデジタルアンプモジュールを海外から買って組み込む例も増えてきた。また、高級アンプでも組み込んでいる例もある。 USB-DACの安いものは、1万円以下でもある。例えば、日本のメーカーのFXオーディオでは高くても2万円以下もあり、1万円以下のものもある。また、パワーアンプ付きでも2万円以下だ。そんなDACの音を比較すると、流石に30万円のプロ用よりは落ちるが、その差は少ないのである。その差が聴こえ不満を持つような人はかなり少ないと思う。 音も1万円前後で、かなりよいアンプと比べても差は少ないと感じる人が大部分だと思う。 中途半端に高い製品を買う前に、この安いDACやアンプを買って試してみたらどうだろうか。かなり音に関しての勉強になると思う。 アンプにはデジタルアンプとアナログアンプがある。アナログアンプにはどうしても相性がある。だからどんなよいスピーカーでも、アンプによっては上手く鳴らない。逆に言うと、どんな評判のよいアンプでも、特定のスピーカーにつなぐと、あれっ?と思うことも起きるのである。ところが、デジタルアンプだとその相性問題が起きないようなのだ。そして一般的にだが、アナログアンプからデジタルアンプに替えた途端感じることは、低域が伸びる、セパレーションがよい、小さい音でもデテイルが聴こえる、音が生き生きとし前に出て来る。 最高のアナログアンプと比較すると、多少ノイズが多い傾向がある。ただし大型スピーカーで聴いた場合だ。 少し古いアンプを使っている方だったら、とても安いのでデジタルアンプに取り替えてみると面白いだろう。その音に驚くと思う。 その際、出来れば接続ケーブル(RCA)をベルデンなどのプロ用ケーブルに替えるとより効果的だ。数千円くらいで買えるので投資する価値は十分にある。 この項は、要素が多すぎるので、筆者もまとめにくいのだが、普通の音楽好きで、きちんと音楽のパッセージが聴け、和音もきれいに出、かなり満足な音がするものでも、スピーカー込みで、7~8万円でも手に入る時代である。スピーカーに10万まで出せれば、他は同じでもかなりよくなるだろう。後は、DACとアンプを少しよくすればよい。CDを聴くのであれば、安物のCDプレイヤーのデジタル出力からつなぐと凄くよい音がするはず。 (12.2019)

中級者・上級者への道(予算そこそこ編)

中級者・上級者は、単に予算の問題だけではなく、よい音を達成するためにオーディオに関しての知識が必要となる。それと同時に、様々な経験を通じて自分の耳を鍛えなければならない。残念なことに、予算を少しくらい増やすだけでは、音の質を上げることが難しいことだ。ここで、自分でキットを組み立てたり、簡単な改造ができる人であれば、コストをかなり下げることができるのである。以下は一般的ではないかも知れないが、僕のお薦めである。小出力アンプでコストを下げるが、CD音源では妥協をしない方法だ。
小出力でお勧めのパワーアンプには、サン・オーディオ製の2A3という真空管を使ったアンプがある。このアンプはアメリカの高級オーディオ誌でトップクラスの評価をもらったアンプだ。その場合、スピーカーは小型で一個のスピーカーを使用し、バスレフ方式のものがよいと思う。何を選ぶかだが、国産とかメーカー製にこだわらず探すとよいものがあるだろう。キットなどでも、かなりレベルの高いものも売っている。また、CDしか聴かないのであれば、プリアンプはなくても問題はない。欠点といえば、低域の押しが足りなくなること。音がきれいすぎて、曲によっては、パンチがないと感じることがあることだ。半田付けができれば、アンプ内部の部品を取り替えながら、音質調整をすると更に満足ができるだろう。 外国から個人輸入をする気があれば、優秀でリーズナブルな価格のアンプが幾つも候補に加えることができる。できれば、このプリアンプやメインアンプの音量調整ボリュームを高級なものに取り替えれば、結構楽しめるものになるだろう。CDプレイヤーの選択は難しいところだが、あまり安物では満足が行かないだろう。そうすると、総額は安くなくなってしまうが、もっとハイレベルのアンプ、スピーカーと組み合わせても、十分使えるので、ここは踏ん張り所かも知れない。取りあえずと言うことであれば、中古で、暫く我慢しておく手もある。この場合の予算は、アンプが10万円(これはキットの値段で、完成品は18万円くらい)、スピーカーが10-20万円、CDプレイヤーが10万円から40万円くらいとなる。ここで、注意することは、CDプレイヤーは、よく聴いて購入していただきたいということだ。パンフレットなどあまり見ないで、自分の聴くCDを持ち込んで聴かせてもらった方がよいだろう。20-30万したからと言って、細部の再生に問題のある製品も、以前経験したことがあるからである。僕のお薦めの方法は、単体のCDプレイヤーではなく、CDトランスポートと呼ばれる、CDを回す部分と、DAコンバータと呼ばれるCDのデジタル信号をアナログ信号(アンプで増幅できる信号)に変換する部分の二つ別々にするのが、よいと思う。トランスポートには、デジタル出力のできるCDプレイヤーも使用できる。そうすると、トランスポートが5万円から20万円、DAコンバータが10-30万円と言うところとなる(DAC-1などがよさそうだ)。しかし、ここでよい選択をしておけば、アンプとスピーカを100万円以上のものにしても、使い続けることができるだろう。 こぢんまりしたシステムでは満足できないというのであれば、国産のマランツあたりの30-60万円辺りのアンプを選ぶのも結構よいだろう(例えば、PM11S1)。ただ、そうするとスピーカーの選択に困るかも知れない。総額が50万円から100万円までのシステムでも、スピーカー選択を間違えると、バランスの悪いシステムになってしまう、ここは何度も試聴し、気を入れて選ぶように。頑張れば、同じ予算で相当な差がつくと思う。 (9.22.06)

金に糸目をつけないシステム

このクラスは音がよくなるということも多少あるのだが、それより人を驚かす音を出せ、見ただけでお金がかかっていると思わせるデザインのものでなければならない。まず、専用オーディオ・ルームがあることが必須である。照明も間接照明を入れ、必要に応じてスポットライトを付ける。イタリア製の照明が格好いいだろう。壁にはシャガールやビュッフェなどのリトグラフを掛けておこう。床は重いものを置くのと擦り傷が目立たない、無垢材がよいだろう。花梨などあまり普通使わない床材を使うと色も面白いし、オーディオにあまり興味のない人でも大いに感心してくれるだろう。床下も根太を普通の二倍入れたりして特別に補強する。レコード・プレイヤーを置くために、家の基礎と独立した専用の基礎を作ると、音が安定するし、ハウリングにも強くなる。特に大きな音を出したい場合、防音処理にも気をつけたい。電源も専用コンセントを何個も壁に設置して、どんな機器を持ち込んでも対応できるようにしておく。電源フィルターも何個も用意しておこう。柱上トランスからオーディオ専用電源を引いたりするのも、よいだろう。スピーカーも人の背ほどあったり、重さも100Kgを超えるものが必須である。アンプであればマーク・レビンソン、ハルクロなど、価格が百万円以上で、地方によっては売っているお店が一件あるかないかというブランドの製品で固める。出力はできれば、1キロワットくらいおごると満足できるだろう。
プリアンプは100万円から上、パワーアンプはステレオでは2台必要で各数百万円、スピーカーは200-500万円か、それ以上。接続ケーブルですら数十万円くらいのクラスを使用する。CDトランスポートとDAコンバータは合わせて200-300万円ほどであろう。レコードプレイヤーもターンテーブルが100万円以上、アームやカートリッジ(針)も数十万円クラス。カートリッジは、最低3-4個は揃える必要があるだろう。そうすると、総額は部屋を別としても、1000ー2000万円ほど簡単に浪費して、地域経済に多大な貢献をすることができるのだ。(9.23.06,02。07.08改)

オーケストラの大きさを感じさせるシステム

クラシックのオーケストラの再生に、その雄大な感じまで再生しようとするのはかなり大変だ。そのためには大型スピーカーは必須であろう。メインの音は自分の目の高さよりやや上の方がリアル感が増すように思う。だからそのくらいの大きさのスピーカーを使うと、概ね低音も無理なく出る。ただ傾向としては、雄大さを出そうとすると、やや解像度が犠牲になることが多い。とにかく、クラシックのピークと最小音量との差は他の音楽ジャンルにはないものだし、そこが聴き取れないと作曲家の意図がよく伝わらないのである。多くのオーディオショップに行っても、オーケストラが気持ちよくなっているところは少ないのではないだろうか。クラシックの好きなオーディオ愛好家を訪ねて聴くのも良い勉強になるだろう。実際、良いシステムで聴くと、今まで気がつかなかった低音域のパッセージや実はもう一つの楽器がメインの旋律の裏に隠れていたりということに、気づくことになる。こんな音楽だったんだと思うこと、自分のシステムがアップグレードする毎に感じたこと多数である。ところで、クラシックなんか聴かないから、関係ないと思っているジャズ好きな方に。クラシックの再生がきちんと出来ると、今までノイズと思っていた個所が、バックでプレイヤー同士のしゃべっている声であることに気づき、サックスから漏れる息の音、クラリネットの指の動き、歌手がマイクの前で口を開いていくところ、一本の楽器の音と思っていたらユニゾンであったことが分かるようになるので、よいクラシックのCDを持っているのがよいだろう。
ところで、オルガンの再生をリアルに何て思うと、途轍もないことになるので、私は勧めない。まず、オルガンの最低音は、トッカータとフーガにおいては、32.4Hzとなる。よくスピーカーのスペックにある再生周波数帯域に35Hzくらい書いてあることもあるが、再生してみるとどうも信じられない感じがある。この帯域の楽器を生で聴いたことのある人なら、そこら辺が簡単でないことがよく分かるだろう。無理矢理出てきた低音は見苦しい音になるので、音楽にはならない。軽く出すためには、80センチくらいの重低音専用のウーファ・スピーカーが必要だが、そうするとこのユニットを入れる箱の大きさが大きなリビングでも無理となる。そのため、裏に部屋を作ったり、天井裏の空間を利用したりということになるのである。それでも、フランスやスペインの教会で聴いてみると分かるであろうが、空間全体が振動し、天から降ってくるような音は、あきらめた方が良さそうである。(10/31/06)

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