趣味はオーディオです。最近はオーディオは流行らないようですが、日本の街で聴くサウンドが騒音に近いのが気になっています。歪んでいたり、ドンシャリだったり、音量の上げすぎや、BGMなのにボーカル入りのものが多すぎると思います。 「よい音」の意味は、人それぞれである。心地よい音、刺激のある音、迫力のある音、解像度のある音、うるさくない音、しっかりした音、張りのある音、奥行きのある音など、様々な意味があるようだ。自分がどんな音をよいと思っているか少し考えてみよう。
まず、色に彩度があるように、音にも鮮やかさがあることを知っておこう。音の善し悪しは分からないという自信のない方でも、実は自分の能力を知らないだけではないか。一度でもよいシステムの音を聞いておくと分かるのだが、ステレオなんてこんな程度の物と、思って聴いていては進歩がないと思う。
音の彩度は、焦点がしっかりしている写真にも例えられる。ただし、どれがくっきりとした音かは、写真を見るほどにははっきりしないことが多い。若干のトレーニングは必要である。分かりやすいのは、人の声の録音を聴くことだろう。声はいつも聴いているからである。歌手の声が不自然ではないか?歌詞の内容が分かり難くないだろうか。自然に聞こえるかどうか、気を付けて聴いてみよう。
小編成の音楽は聴けるのに、オーケストラやビッグバンドはうるさくて聴く気がしない。これはシステムに問題があることを示している。音質など好みは違うことがあるので、なるべく具体的な面を捕らえるようにしてみよう。金管楽器が分かれて聞こえるだろうか。位置も分かるだろうか。大きな音の楽器が鳴ると、他の楽器の音が消えたり、変な音になったりしないだろうか。
バイオリンはよいのに、ピアノは余りよくないとか、得意不得意がある。そういうシステムは完成度が低い。どこかに問題があるシステムである。ジャズはよいが、クラシックは駄目とか。好き嫌いはともかく、両方ともきちんと出ることを目指すべきである。バイオリンの弦をこすっている感じがきちんと出ていれば、ウッドベースも生っぽく聞こえるようになるものである。
ベースの音の音階が分かるだろうか。シンバルの音の位置が分かるだろうか、空間全体に拡がっていないだろうか。
声には共鳴音と直接音が一緒に出ているはずだが、これが分かるかどうか。また、SやTHの発音が、強調され過ぎないか、その音だけが空間中に拡がったりしないかどうか。 ピアノの音が鳴った時に、弦以外の部分からの共振音が聞こえるだろうか、音を出た後の余韻が何秒くらい聞こえるだろうか。壁からの反響音が分かるだろうか。ペダルを踏んでいる音、キーにぶつかる指か爪の音、ピアニストの息は聞こえるだろうか。
フルートやサックスの穴を押さえる弁が当たる音がしているか。息が吹き込まれている音が聞こえるか。息が隙間から漏れている音がするか。 コーラスで、メンバー一人一人の声が分かれて聞こえるだろうか。ユニゾンで歌っているときでも分かるだろうか。 前方にある、あるいはマイクに近い楽器の演奏しか聞こえないことはないだろうか。オフの音を聞いてみよう。バックにある小さな音、ジャズなら小声で話し合っていたり、クラシックでは息等、色々な音が入っている。CDプレイヤーの時間の表示をみてみよう。最初や最後の部分で、秒数が出ているのに、音が聞こえないCDがあれば、それは自分のシステムでは再生できない音があると疑った方がよいだろう。 最近、人の気配を感じるCDに出会った。少し出来過ぎかも知れないが、16ビットのCDでもここまで再生できるのだと感心した。(例えば、EMIクラシックのカラス出演のカルメン全曲集)
もう一つの判定法は、1950年代より古い録音のCDなどをかけた場合、張りがあって、生き生きとしていれば結構いいシステムである。普通いわゆる古くさい、どろんとした音になることが多い。実際はこんなに音が入っているのかというくらいの録音が多いのだが、それが聞けるシステムを構築するには努力が必要。
もちろん最初から録音されてないときもあるのだが、システムが改良されて来るに連れ、ここまで音が入っているのかと感心した経験からも、自分のシステムのどの部分が、せっかく入っている情報を消している可能性があることを知るべきであろう。 どこが悪いかを簡単にチェックするには、よく聞いているCDを数枚持って、色々なところで再生してみることしかない。自信が一挙に砕け散ることもあることは覚悟して行こう。友人同志で聞き合うのは、大抵はレベルがあまり変わらないので、誉め合いにしろ、けなし合いにしろ、プロダクティブにならないことが多い。友情と音質向上は別物であることを肝に銘じよう。 ステージングとは 低音の聞き方 中音域の聞き方 高音の聞き方 もちろん、こんな細かい聴き方をするのはシステムの比較とか、問題点を明らかにして改善の指針を得るところにあるので、いつもこのような細かい聴き方しているわけではない。調整が終わったら、後はひたすら音楽を楽しむべきである。
2012年の記事から、そのクラス分けを見てみましょう。 それではどんな製品が推奨されているか見てみましょう。製品の詳細については触れません。これは日本ではなじみのない製品が多く含まれていますし、ブランドも限られており、好みも日本とは大分違う気がするからです。最新の情報は雑誌を買ってみてください。年に2度ほど特集しているようです。そこで、定価の比較で何となく感じてみてください。どの位の値段でアメリカのマニアが購入しているかが分かります。
以下は2019年の最新データです。 以下は2012年のデータです。 まとめますと、Aクラスのシステムを組むとき、適当に購入していると、すぐに数百万円位は覚悟しなければならないようです。これでは如何に何でも高すぎると思う人がほとんどでしょう。しかし、デジタル系のシステムがここ数年かなり安くなっていますので、
$10,000くらいかかるLP(アナログ)系はあきらめると、スピーカーに最低200万円かけたとしても、それ以外はCD/SACDプレイヤーを入れて150万円とすることができるでしょう。最低価格の機器だけで揃えれば、60万円くらいに抑えることもできます。ここにアンプを自作あるいはキットで製作し、スピーカーを本当の低域(40Hz以下)をあきらめるとか、中古にする。また、効率のよいスピーカーを選んでアンプ出力を下げる手で、さらに低コストにすることもできるでしょう。
オーディオ目次
はじめに
5,6年ほどかかりましたが、システムを一新し、その後も改善を計ってきました。その結果、古い録音でも最新録音でも、ジャズでもクラシックでも、音のバランスがよく取れるようになりましたし、ハーモニーもきれいになりました。
最初から作るのは骨が折れますので、主に個人輸入したシステムやキットを組み立てたり、改造して使っています。物によっては市販品の十分の一のコストで作ることも可能です。
最近組み立てたDAコンバータによって、ほぼ満足できる音質となりました。空間の微妙な差が分かり、奥行き感が出て、滑らかな音がします。また、プリアンプのよいものを見つけ、それを若干改造することにより、まず問題のないレベルに達しました。
音をよくするコツは自分の好みの音をいつでもイメージできるように訓練することです。
音質を自分なりに調整する方法には確立した方法がなく、思ったようにならないことも多いので、トライアンドエラーを繰り返しながらの実験となります。組み合わせは殆ど無限にありますので、自分のやった結果が正しい方向かどうかを判定する力が必要になる分けです。そのためにも、生の音楽をいっぱい聴いたり、自分の感性を磨いたりして、自分をしっかりとしたレファレンスにすることです。あとは自分自身を信じることでしょう。
単にオーディオ屋さんで、買ってきたものを組み合わせるだけでは、いくら予算があっても不満が残ります。
さて、このホームページでは、音をよくするコツやオーディオの知識などを少しずつ紹介していきます。万人が納得するような方法はなかなかないと思いますが、ヒントとして読んでくだされば幸いです。
よい音とはなにか
この場合の標準CDとしては余りポップスやロックは使えない。それは音の加工がひどく、しかも元の音もフラットすぎるからである。生ギターを弾くようになって演奏が怖くなったと、エリック・クラプトンが言うのは、微妙な音が聞こえすぎてしまうからであろう。だから微妙な音が聞こえる生の楽器の録音は非常に参考になるのである。クラシックのオーケストラ、ソロ・ピアノ、ジャズのウッドベースやヴァイブ、ボーカルなどを私は使っているが、とにかくよく聴いて、隅から隅まで音の特徴を覚えておいて、試聴に行くのがよい。
ステレオの音をどう聴くか
演奏者がどういう風な位置に聞こえるかということ。どのくらい横に拡がるか、演奏者の位置がよく分かるか、演奏者が分離するか、奥行きはどうか、空間表現はどうか、自分の後ろ側にも音が位置するかなどを聞く。
低音は音楽の根本をしっかりさせ、空気感を醸し出す。作曲家(編曲家)のしゃれた仕掛けが入っていたりして重要。アンプの電源系が悪いとたちどころに、音がやせて聞こえる。よく勘違いして、低域と中域の境目辺りを低音だと誤解している人が多い。ラジカセやテレビのせいなのか。ぼんぼんという音がしたら、逆に低音は出ていないと思った方がよいだろう。100-150Hz辺りを持ち上げてあるのでは?
厚いか薄いか、しっかり感があるか、音が汚れていないか、音階が分かるか、変な共振はないか、持ち上がりすぎていないか、他の音に被っていないかなどを聞くとよいだろう。クラシックを聴く場合は出来るだけきちんと出るようにしないと、音楽のイメージが全く違ってしまう。
中域は音楽のコアである。ここが意外と出ていないシステムが日本に多いのはなぜだろう。CDの音作りでも中域のバランスを大事にせず、帯域の広さのみを強調しているものが多い。色が付いているか、男声がしっかりと聞こえるか、特定の楽器、音程が飛び出していないか、張りがあるか、などを聞こう。
高音はリアリティーをますのに必要なスパイスである。高域の伸びがなかったり、歪みがあると、シンバルの音が位置も崩れ、うるさく鳴る。ボーカルでも、s、ch、thの音が強調されたりする。楽器とハーモニーしない音が出る(トランジスタアンプやデジタルのソースでは特に注意)。バランスがよく出ていると、音楽が非常にスムースに聞こえる。英語ではリクイッドと液体が流れる様に例えている。足りないと、スピード感がなくなる。音が小さくまとまってしまう。
オーディオシステムの評価と価格の関係
米ステレオファイル誌の評価基準は大変厳しいもので、参考になるところが多いと思いました。クラス分けはAからDまでありますが、Dクラスであっても一般家庭向けの製品より上だというのです。彼らの言っている一般家庭向けとは何なのでしょうか。なお、米国と日本人の音の好みが違いますので、評価に疑問を感じるところもありますが、Aクラスでは、少なくとも原音を出来るだけ再現する部分においては間違いはないと感じています。
ウェブマスターの考えでは、音楽好きの方でも、BかCクラスでもほぼ満足出来るシステムは組めると思います。DAコンバーターはかなり値段が下がってきましたので、Aクラスの安目のものを持つのは損になりません。もし、5年以上前に買ったコンバーターがあって、それが20万円以上だとしても、今の10万円クラスの方がよいかも知れません。試聴に行くべきでしょう。
** 2012年のステレオファイルに、SACD/CDプレイヤーのA+クラスに何と$999の製品が入りました。100万円を超える機器と一緒に並んでいるのは、快挙でした。しかし、その後、ウェブマスターが評価したところでは、これは誉めすぎと思われ、Aの下くらいだと思うようになりました。それでも格安ですが。
Aクラス:最高のレベルに達した製品。妥協を殆どせず、音質を追求している。本物の演奏と殆ど違わないほどにリアルである。
Bクラス:すばらしい音質だが、Aクラス程ではない。値段はAクラスよりは安いが、それでも非常に高価なものが多い。
Cクラス:ハイファイと言える中では下のレベル。それでも一般家庭用のシステムから比べると遙かに自然である。高品質だが購入しやすい価格
Dクラス:音楽的に満足できるが、ハイファイ度が低かったり、妥協が大きい。例えばダイナミックレンジなどである。それでもDクラスのコンポーネントの組み合わせで音楽的な満足を得られる可能性があるので、推奨している。
つまり、オーディオをまじめに追求するためのシステム選びの基準は日本とは相当に違うことが伺えます。金額で分けるようなこともしていませんのでBクラスになった製品より安いAクラスの製品も出てしまいます。極小メーカーの製品もよければ取り上げています。結果的にオーディオ専業メーカーの製品がほとんどで、大手量産メーカーのオーディオ製品はCDプレーヤー以外にはほとんど見あたりません。
レコードカートリッジのAクラスの価格は、$1,700から$20,000、Bクラスでは、$750から$2,750、Cクラスでは$299から$750と急に安くなります。Dクラスで$49の製品がありました。
ターンテーブルのA+クラスの価格は、$30,000。Aクラスは、$3,300から$36,000まで、Bクラスでは、$1,500から$19,500でした。
トーンアームのA+クラスの価格は、$53,600、Aクラスでは、$1,900から$23,500です。Bクラスでは、$600から$2,500です。
パワーアンプのAクラスは$3,000から$119,000、Bクラスは、$488から$16,000です。
プリアンプのAクラスは$2,500から$37,000です。
ディスク/ファイルプレーヤーのA+クラスは$2,500から$28,500です。Aクラスは$800から$43,000です。Bクラスは$850から$6,800です。
DAコンバーターのA+クラスは$2,200から$30,000位です。Aクラスは$399から$8,500がありました。
スピーカーのAクラスはフルレンジで$22,000から$130,000、低域が若干足りなくてよければ$1,500から$50,000、Bクラスのフルレンジは$2,000から$20,000、低域が若干足りなくてよければ$600から$8,400,Cクラスは$350から$4,000
多少は雰囲気が伝わったでしょうか。
この中から、少し日本製と有名なブランドを拾ってみましょう。
Technicsの高価なターンテーブル SL-1000RとSL-10RがAです。
カートリッジは日本がお得意な分野ですね。オーディオテクニカ、光悦、ダイナオーディオなど沢山あります。デンオンのDL103も入っています。Bクラスですが、お買い得品マークが付いていました。日本では検索しても見つからない、華、宮島、奇跡とかも。なお、このリストには選ばれていませんが、元グレースの方がデザインしたトップウィングの青龍・朱雀という100万円くらいの製品の広告が同誌に載っていました。
ディスク/ファイル・プレイヤーではエソテリックのN-01がA+評価。
パワーアンプには何とエレキットの300BアンプがBクラスと評価されてます。ラックスマンのL-509X(インテグレーテッド・アンプ)という百万円のモデルがAクラスと。
スピーカーではソニーがB、TADがA評価です。
レコードカートリッジのAクラスの価格は、$849.99から$15,000、Bクラスでは、$439から$4,250、Cクラスでは$229から$599と急に安くなります。Dクラスで$59の製品がありました。
ターンテーブルのA+クラスの価格は、$149,995。Aクラスは、$4,620から$77,140まで、Bクラスでは、$895から$8,300でした。
トーンアームのAクラスの価格は、$1,675から$16,995、Bクラスでは、$495から$3,990です。
パワーアンプのAクラスは$3,995から$106,000、Bクラスは、$1,895から$10,200です。
プリアンプのAクラスは$3,500から$37,000です。
SACD/CDプレーヤーのA+クラスは$999から$17,999です。日本製ではソニーのSCD-XA5400ESが入っています。Aクラスは$2,999から$10,500です。Bクラスは$649から$4,999です。Cクラスとなると、$349.99から$1450でお手頃です。面白いことに、ここにソニーのプレイステーション1が入っています。中古しかありませんが、$25くらいだと。
DAコンバーターのA+クラスは$799から$11,499位です。Aクラスは$799から$4,995がありました。Bクラス以下は、上が十分安価になったので、紹介は控えます。
スピーカーのAクラスはフルレンジで$20,000から$70,500、低域が若干足りなくてよければ$3,700から$80,000、Bクラスのフルレンジは$1,598.98から$12,995、低域が若干足りなくてよければ$1,200から$7,650,Cクラスはフルレンジで$658から$2,100,低域が若干足りなくてよければ$329から$1,350でした。
多少は雰囲気が伝わったでしょうか。
また、B-Cクラスでも結構良いわけですから、そうすれば、もっと低コストに出来るでしょう。そうしておいて、コンポーネントを、何年かかけて少しずつ上げて行く作戦で結構満足行くシステムができると思います。
それでもオーディオって、金がかかるなぁと思う方もいるでしょうが、生の音に近づくには仕方のないコストと言えましょう。人によっては、そんなにお金をかけるなら、本物のコンサートに行った方がましだと思うことでしょう。それも正論だと思います。CDやレコードのよい点は、最高の音とコンディションで、いつでも聞けることにあります。コンサートで席が悪くて、音がよく聞こえなかったり、バランスの悪い音を聞かされたり、また演奏者の調子が悪いこともあります。ましてや、こちらの好きな時間に呼び出すことはコスト的にも敵いません。そういうわけで、生の演奏も大事ですが、録音された音源をできるだけよい条件で再生することに価値を見出す人が、オーディオにお金をかけているわけです。
それから、いわゆるオーディオ機器と、オーディオ愛好家の言っているオーディオとは格が違うことに触れておきましょう。確かに最近のCDの音は結構よいレベルに達しています。カーステレオの音も格段によくなっています。ただ、生の音の感覚が感じられません。演奏者が目の前に立っている感覚は、あるレベルを超えなければなりません。その差を大事なことと思う人のみが手に入る領域です。確かに安くては手に入りませんが、だからと言って、高価だから手に入るとは限らないという世界だと思っています。(12.04.26改)
オーディオ目次へ戻る
HOMEへ戻る
現在の私のシステムは以下のリストのようになっています。
****** (AHB2 amp.の写真はBenchmark社のHPより) ******
OTLのパワーアンプあるいはBenchmark社のAHB2という H-Classアンプを主に使っています。H-Classというのは聞いたことがないかも知れませんが、アナログアンプの一種です。出力に応じて電源電圧を上下させる方式で、デジタルアンプほどではありませんが、かなり効率のよいパワーアンプです。こちらは効率が85dBのTADのスピーカ用です。
OTLアンプは片チャンネル当たり、EL509を3パラで使うのですが、出力をカソードから取るので、チャンネル当たり4Wしか出ないアンプですが、スピーカーの効率が100dBですので、十分な音量を確保出来ます。音質は滑らかで、帯域が広くスピード感があり、真空管アンプとしては非常にノイズの少ないアンプです。
AHB2は非常に正確に音が出てくるアンプです。また、市場にあるアンプの中で最高のSN比を確保していますので、微妙な音まで再生出来ます。世の中にあるアンプの殆どはハイレゾ再生にはダイナミックレンジが少し足りない気がします。SN比が足りないからです。
アルテックのスピーカは大らかに鳴るのが特徴で、中域のバランスのよいスピーカーです。現代スピーカーの神経質さは全くありませんし、聴取位地もあまり選ばないところがすばらしい。マッキントッシュのアンプを使っていたときは、低域が不足気味でしたが、OTLにしてからはそんなことはありません。ウーファーは38センチありますから、ブックシェルフと違って低音は無理せずに軽い感じで出てきます。このホーンスピーカーは聴取位置を選ばない良さもありますし、独特の解像度の良さもあります。よくホーン臭いと言う形容がありますが、高域を少し押さえ気味にして、ケーブルを選ぶことで回避できていると思います。真空管の選択も重要です。構造のしっかりとした高信頼管が音質にはよいようです。それからスピーカーの内部配線は太めのテフロン線で張り直しています。箱の上にはスーパーツイーターを軽く載せています。スーパーツイーターがないとハイハットの音やバイオリンの倍音がきれいに出ません。ネットワークもいじれば高音がきれいになり、低音ももっと出てくるはずですが、冒険しすぎる恐れがありますので、現状で止めています。
最近、サブウーファを追加しました。必要に応じて入れています。このサブウーファはオルガンの最低音まで再生できます。またクラシックでは、オーケストラの空気感を加えてくれます。もちろん、映画の効果音やR&Bのドラム音なども問題なく再生できます。
アンプとスピーカー間は銅のベルトを2枚張り合わせ構造の、超低インピーダンス(4Ω)のものでつないでいます。負荷容量は大きいのですが、音色のよいケーブルです。
プリアンプは、グリッド接地型のものを使っていました。帯域は数百キロヘルツと拾いアンプです。現在は主にDAコンバーターがプリアンプとしても使えますので、そちらを主に使っています。
以前は、サンプル・レート・コンバーターを使用していましたが、DAコンバーター自体がジッター対策をしていますので、この様なジッターを減らすためのシステムを間に挟む必要はなくなりました。なお、ケーブルは思ったよりも大事で、評判のよいケーブルでかなり聴感がかなりよくなるケーブルは確かにある様です。(9/06/04、4/01/10改、3/10/13改、5/5/19改)
壁のコンセントをホスピタル・グレードにすると、低域がさらにしっかりとし、高域もきれいになります。また、調光器などから出るノイズに強くなったのは不思議です。コンセントとの接続点がリニアでなかったのでしょうか。お薦めです。ただし、ホスピタルグレードのコンセントは大きめなので、壁の穴を広げないと入らない場合がありますので、実行前によく検討してください。外国製の非常に高価なものもありますが、パナソニック製で取りあえず十分でしょう。
以下は、音をよくするための様々な方法をまとめてみました。
うまく実行できても自分の気に入る音質となることとは別の話ですので、ご承知おきください。